カラマーゾフの兄弟 (ちょっとネタバレあり?)

(今回の記事はネタバレがあるかも知れませんが、有名な小説なので「何を今さら感」があるかも知れません)

少し前になってしまったのですが、自分で勝手に決めた「生きているうちに読んでおきたい本」のうちのひとつ、「カラマーゾフの兄弟」を読了しました。

読み終えるのに2ヶ月半かかってしまいました。学生時代みたいに電車で長時間の通学、なんてシチュエーションがあれば本はがんがん読めるのですが、徒歩15分の通勤ではなかなか読む時間がありません。特に今回のように長編小説は積極的に時間を作らないとなかなか読み進めません。

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本の帯に作家の金原ひとみさんのコメントが載っていて、「上巻読むのに4ヶ月。一気に3日で中下巻! 何なんだこれは こんな面白い小説があるなんて!」とのことですが、まさにそんな感じ。私の場合は上巻1ヶ月、中下巻で1ヶ月半という感じで、ペース的には上中下あまり変わらないのですが、面白さは金原ひとみさんの言うとおりでした。
こんな面白い小説が130年も前に書かれていたっていうのは驚き以外何物でもありません。ロシア文学はやはりすごいなあと思ったのですが、ドストエフスキーが天才であるだけではなく、そういうものを求める文学界、出版社、国民がいたから傑作が生まれたのでしょうね。

ちなみに小野不由美の「屍鬼」文庫版全5巻は、かなりのエピソードと登場人物の多さながら、14日で読了しています。
ストーリーのわかりやすさと、アニメを見ていたせいもあるかも知れません。

Karamazof03.jpg

さて、カラマーゾフの兄弟ですが、3兄弟を始めとした登場人物の心理の流れを楽しむとずっと味わいが深くなります。ドストエフスキーはその辺をすごく細かく描写しているので読み応えがあります。

特に主人公格であるカラマーゾフの三兄弟、父親、女性二人については、恐らく皆さんと同じイメージというか印象を持っています。個人的には放蕩者の長男ドミートリーが気に入っているのですが、頭が良く教養もあるがちょっと危ないイワンよりも神に仕え心優しいアリョーシャはファンが多いのではありますまいか。

この作品は、宗教小説、恋愛小説、推理小説、裁判小説としても読めるっていうので有名ですが、裁判のシーンが圧巻です。弁護士も最高です。それより最高なのは・・・ネタバレになるので遠慮しておきましょう。

小林秀雄はこの作品について、「およそ続編というようなものがまったく考えられぬほど完璧な作品」と評しているとのことですが、とんでもないと思っています。まったく途中っていうか四分の一ぐらいのところで切れてしまったような気がします。
後のストーリーは読者の想像に任せて、あえて途中で話を切るっていうのは、テクニックとしてあるのはわかりますが、この作品の場合は文字通り作者逝去によるもので、この状態で完璧っていうのは、ツリ発言としか言いようがない気がします。

ものすごく長々と続いたアリョーシャとゾシマ長老の箇所が、後の物語に何も与えていないのを見ると、未完の先で影響するところだったのでしょう。勝手な憶測なのですが、敬虔な信者であったアリョーシャが180度転回して革命家になるのであろうっていうのは、石のそばでの子供達相手の演説で何となくわかります。そしてまた神に帰依しそうです。
小説の舞台となったのは、ロシア革命以前というのはもちろん、書かれた時点より30年ぐらい前の設定らしいですが、暗黙的に社会主義革命は失敗するって言いたかったのかもしれません。もちろん想像ですが。

その辺のアフターストーリーは、それを話題にしたいろいろな研究本が出ているそうですが、勝手に続きを書けるほどのドストエフスキーに匹敵する天才はなかなか出てこないのは、読んでみればよくわかります。続きが読めないのは本当に残念です。

「悪霊」や「罪と罰」なんかも読みたいところですが、せっかくの感動がまだ胸に残っているので、しばらくは読まないでおこうと思います。

【今日の言葉】 とりあえず未プレイである、ペルソナ2の「罪」と「罰」をやろうかと





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まとめtyaiました【カラマーゾフの兄弟 (ちょっとネタバレあり?)】

(今回の記事はネタバレがあるかも知れませんが、有名な小説なので「何を今さら感」があるかも知れません)少し前になってしまったのですが、自分で勝手に決めた「生きているうちに...

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ざがあと

Author:ざがあと
クルマを買い換えてからクルマの話題が多いのですが、本来のアイドル系やテレビ、PCの話題も根強く続けています。
って、本当はアドビイラストレータのイラストを中心にするはずだったのですが、それはそのうちぼちぼち。
プジョーの話題が多いですが、その他の話題も楽しんでいってください。

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