マニュアル車

ウィキペディアでマニュアルトランスミッションの項を調べてみると現在販売されているマニュアル車の全リストがあるのですが、数年前に比べてぐっと少なくなったのに愕然とします。

これを見ると国産車のほとんどの売れ筋車種でマニュアル車が選べないのがわかります。そういう国だからか、輸入車もマニュアル車がほとんど入ってこないみたいです。

私なんかがマニュアル車は楽しいと笛を吹いても、選ぶクルマにマニュアル車の設定がなければその笛に踊ることもできません。
どうしてこんな事態になってしまったのでしょうか。

考えてみるに、恐らく、東京を始めとする日本の大都市の交通事情によるものではないでしょうか。

東京下町の出身なので、東京の渋滞のすさまじさはよく知っています。
特に下町は、海抜がマイナス、つまり地面が海面より低い地域が多く、隅田川、中川、荒川、江戸川という大きな川にかかる橋は、手前に長い長い上り坂があるのです。そこを渋滞しつつだらだらと登っていくわけで、上り坂の発進の繰り返しはマニュアル車の一番苦手とするところ。クラッチを踏む回数、シフトチェンジする回数が、進む距離に比べて極端に多くなります。

そういう交通事情は下町だけでなく、都心や山の手でも同じです。都心は下町より高台になっていて、やはり坂が多い。上野なんて「山」と言われているとおり、急な上り下りが多く道路も狭い。山の手っていうのは実は新宿駅周辺のことで、ご存知の通り新宿駅は高台にあるので、この辺も急な上り下りが多い。
ようするに東京っていうのは、上り下りと交差点と渋滞が多いのです。なので、上り勾配で加速が不利な軽自動車は嫌われていたようです。渋滞・坂の多さと軽自動車の少なさは相関があるかもしれません。

私も東京にいた頃はマニュアル車がいやでいやで、買い換えのときにAT車にしました。
AT車に初めて乗ったときの楽ちんさに感動したのを覚えています。ちょっと裏切り者的発言ですが。

自動車マーケットのほとんどが大都市に集中していることを考えると、ラインナップのほとんどがAT車になるのは仕方がないかも。マニュアル車をラインナップしても売れないんだもんってことで。

ところが、神奈川の田舎に引っ越してきて、箱根とか足柄とか峠道を楽しく走ろうとするとAT車はぜんぜんダメです。
で、10年つきあったAT車にさよならしてマニュアル車にしたわけですが、楽しいの何のって。クルマってただの移動手段ではなくて、楽しめるものなんだって再認識したほど。
だからマニュアル車が選べなくなってきている現状に危機感があるわけです。

また三本和彦さんを出してしまいますが、三本さんがよく「メーカーにいいものを出して貰うには、良くないものは買わないことだ」と言ってましたが、逆に言うといいものを買えばメーカーはそれを出してくれるってことなので、皆さんにもっとマニュアル車を選んでいただいて、メーカーにもマニュアル車ランナップを増やしてもらいたいです。
特に普通のエンジンの普通の足回りの普通のグレードに是非マニュアル車を設定してもらいたい。
普通のグレードでもマニュアル車ならこんなに楽しいって理解していただきたいのです。
そうしないとクルマの趣味としての楽しさという文化が消えそうで心配です。

【今日の言葉】 たしかに単なる移動手段と考えたらAT車はこの上なく便利なのですが、マニュアル車には移動手段を超える「プラスアルファ」があります

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No title

アリュール購入予備軍の私ですが、
208のセミATモデルが今年いっぱい中には入ってくる、
というような連絡がプジョーディーラーから来ました。
今までCVT車2台を乗ってきた我が家にとっては、
セミATの方がハードルが低いわけですが、
この記事を読むと、やはりマニュアル車に乗ってみよう、乗ってみたい、と思いますね。
「人生一度くらいはマニュアル車に乗ってみてもいいじゃないか」
こういう考えで、今はアリュールが本命ということになっています。

No title

お久しぶりです^^
日本のマニュアル車の販売事情ってちょっと特殊ですよね。最廉価グレードか高給なスポーティーグレードのどっちかしかない、みたいな…。マニュアルには乗りたいけど、装備を取るか価格をとるかみたいに我慢しなきゃいけない部分が少なからずあると思います。208にしたって本国ではもっと質素(マニュアルエアコンでディスプレイなしなど)なグレードもあるのに、フル装備のアリュールを持ってきてるあたりは日本の事情が伺えるような…。そういう意味ではやっぱりMT車って「趣味」なんだなぁって感じさせられます。

Re: No title

エディさん、こんばんは。

208のロボタイズド6速MT(RMT)は、当初の予定ではこの夏に日本導入っていうことだったのですが、伸びているようですね。
1.2L3気筒 EB2エンジン+RMTってことだったので、まさにVW UP!を追撃する仕様なのですが、プジョーはトランスミッションについては日本仕様を意識しているのかも知れません。RMTのシフトパターンも日本仕様を策定しているのかも。
聞くところによると、ミッションについては日本仕様と米国仕様は似ているそうで、出だしが強力で燃費が良くないとだめだけど高速では静粛性が必要、とのことらしいです。欧州仕様は出だしはそれほどこだわらないけど高速の燃費が良くないとだめらしいです。

まだMT未経験でMTに興味がおありなら是非アリュールをおすすめします。
ちょっとワイドミッション気味ですが使いやすいです。4速のカバーレンジが広いのでそれほど頻繁にシフトする必要がなくて楽ちんです。
アリュールは強力なトルクをモツのですが、レンジが割と狭いので、活かそうと思うとタコメーターは必須です。
今まで乗ってきたクルマはすべてタコメーターが付いていましたが、これほど必要性を感じたのはアリュールが最初かも。

URLにリンクがあったので、エディさんのブログを拝見しました。
クルマについて圧倒的な記事の量と、大量な情報を集めてきちんと記事になさっているを読んで感心しました。っていうか、思うままに好き勝手なことばかり書いている拙ブログが恥ずかしくなりました(^_^;)

スプラッシュにお乗りと聞いてびっくりしています。

数年前にアルテッツァから乗り換えを考えたときの最初の候補がスプラッシュだったのです。スプラッシュが出る前にすでにオペルで次期アギーラの話があって、これまでのワゴンRソリオのOEMではなく、新規開発だって聞いて楽しみにしていて、実際発表になったときに、なんて可愛いくておしゃれなコンパクトカーだと思いました。欧州の女の子向けですね。打倒シュコダという感じで。

それが日本に輸入されるって聞いて楽しみにしたのですが、欧州仕様アギーラに比べると女子向けおしゃれ度は落として一般向け仕様になっているとか。元部下でスズキ党のS君とU君が見に行ったらしく、報告では、全高は高いが室内は狭い、足回りはあり得ないほど堅い、CVTのみのラインナップと聞いてちょっとがっかり。足回りはオペル仕様だから高速向けなんでしょう。120万円クラスで欧州車の足回りが買えるのならお得なのではと思ったのですが。

ただ、このオペル風足回りは新型スイフトに受け継がれているって話だったのですが、できてみるとどうしてもそうは思えなく、残念でした。
エディさんとは、いいなと思うクルマに共通点があるようで、好みというか目指すものに共通点があるのかも知れません。これからもよろしくお願いします。

ちなみに、S君とU君は二人ともその後プジョーを購入してます。


Re: No title

MAXさん、お久しぶりです。

おっしゃるとおりプジョー208は、日本ではアリュールが一番下の200万を切るグレードってことで「安いプジョー」のイメージがあるものの、内装とかの仕様はGTに近く、かなり贅沢でお買い得ってブログで記事にしましたが、欧州のラインナップからするとアリュールは「高級」なんですよね。
ある意味、内装のメッキ加飾とかタッチパネルを割り切って、VW UP!並みの150万円台グレードの導入も面白いかも知れません。マニュアルエアコン、タッチパネルなし、ステアリングとかの革巻きや自動防眩ミラー、フォグランプなどレスにすればできそうに思います。っていうか欧州や南米仕様にはそういうグレードがあるみたいだし。
まあ私が面白いって言っても売れる保証はないのですが(^^;)

昔はライトバンもMTで、貨物車というクルマの性格から、超クロスミッションにしてあって、遊ぶと楽しかったです。
確かにMTは趣味性で選ぶ時代になってしまったのですが、MTって楽しく遊べるっていうことを知らない人が多いのも事実で、MTの楽しさをもっと知って欲しいですね。

208も日本でもっと増えて、興味を持つ人も増えて、なんだこのグレードなら手が届くじゃんって言う人も増えれば、クリーンディーゼルターボの6速ロボタイズドMTなんかも入ってくるでしょうね。これなら真っ向からハイブリッドに喧嘩を売れると思うのですが。ガソリン換算で実燃費32㎞/Lは行くでしょうから。

こんにちは。
私も(若年層ながら)MT派です。サーキットに走りに行くからというのもありますが、もうひとつの理由として高速燃費が良いからということがあります。最新のCVTコンパクトより、以前乗っていた20年前のシビック(VTEC、MT)の方が高速燃費良かったですから…。

…という点を除くと、MTの魅力はやはり趣味性になるのかな、と。自分で車を「運転している」感じは、ATに勝りますものね。
渋滞や坂の多い日本では、たしかにMTって大変だと感じますが…でも慣れると耐えられないほどではありません。
RMTには興味がありますが、不勉強にして乗ったことがありません。残念。

Re: タイトルなし

Lotさん、こんばんは。

おお、サーキット走行されるのですか。楽しいでしょうね。

私も一度だけ富士スピードウェイのショートコース?を少しだけ走ったことがあります。
って、ジムカーナコースに移動するときに通過しただけなんですが(^_^;)

で、当時はパルサーGTIに乗っていたのですが、思いっきり飛ばしたはずなのに、遅いのなんのって。街ではそこそこに速いGTIなんですが、サーキットのように「広い道路」では全然スピード感がありません。あまりに遅いんでかなりショックでした。
レーシングカーのように、サーキットで速い!って思えるスピードはとんでもないものだということと、スポーティ感を得るにはそこそこに狭い道路がいい、ということを学びました(^_^)v

シビックSiRって、すごくローギヤードでクロスしたミッションと思いましたが、トップギヤは高速走行用にハイギヤードだったのですね。プジョー208アリュールも5速はあり得ないほどハイギヤードで、70㎞/h以上でないと使い物になりません。
その分4速の守備範囲が広く頻繁なギアチェンジが不要で楽ちんですが。

趣味性かどうかわかりませんが、無意識のうちに、ここはこのギヤで走ろう、こうなったらシフトダウンしようとか考えているのが、代車とかでAT車に乗るとわかります。
AT車に乗ったときはクラッチを踏まないので「おお、楽ちんだなあ」と思うのですが、峠とか広域農道(うちの近くにはこういうのがあるんです)走ろうものなら、「あ、ここでシフトアップしちゃう?」とか、下りでシフトダウンしても十分なエンジンブレーキが得られなかったりって、無意識な走りのイメージとの乖離に慌てます。
ATにはATの走りのイメージがあるのでしょうが、あまり面白さっていうか魅力は感じません。

欧州は渋滞が少ないし、効率からか小型車ではトルコンやCVTが嫌われるようで、MTのクラッチワークとシフトワークを自動化したDSGやRMTが好まれるようです。
なので、渋滞や車庫入れが苦手と聞きます。加速をしないのろのろ運転の半クラッチを多用するとトラブルが多いとも聞きます。
ただ9月に発売になるという新型フィットはCVTでなくDSGらしいです。信頼性の心配はありますが、コストがかかっても新しいものに挑戦するホンダの姿勢は日本メーカーとしては少しだけですがあっぱれです。
っていうかヨーロッパでJAZZのシェアをもっと伸ばしたいのでしょうね。


プロフィール

ざがあと

Author:ざがあと
クルマを買い換えてからクルマの話題が多いのですが、本来のアイドル系やテレビ、PCの話題も根強く続けています。
って、本当はアドビイラストレータのイラストを中心にするはずだったのですが、それはそのうちぼちぼち。
プジョーの話題が多いですが、その他の話題も楽しんでいってください。

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