燃料電池車

当ブログではプジョーや欧州車を応援している割には、デミオ・ディーゼルや新型プジョー308を何気にスルーしているのですが、トヨタからいよいよFCV・燃料電池車が発売になるというニュースがちょっと熱いです。これは話題にしなくてはってことで登場です。

トヨタはプリウスとかアクアのハイブリッドをヒットさせて、エコロジーではドヤ顔の状態ですが、「クルマとしての楽しさを捨て」て「限られた条件でのみ燃費がいい」ハイブリッドなんかそれほど評価していません。が、FCVは別です。しかも燃料が水素ということで、インパクトが大きい。
エタノールを使ったノートPC用の燃料電池がありましたが、エタノールと違って炭素なんか含まない水素はやはりすごいのです。

1979年の第2次オイルショックのころ、自動車の代替燃料で注目を浴びたのがエタノールと水素。
エタノールはデンプンの発酵で造れるし、単独で利用する以外にガソリンに混ぜて使えるってことで、ブラジルとかでは実用になっているのですが、単独で使うと飲んじゃう人、つまり飲用アルコールとして横流しする人が出るからまずかろうってわけで実現が難しかったようです。「酒で走る車なんかおかしくね?」なんて当時は笑いました。

となると本命は水素ってことになるのですが、燃料として使うには、水素は軽すぎるし、窒素とかと違って「粒が小さい」のでタンクでの保存が難しいし、燃やすにしても、エンジンがこの回転数の時にどのくらい燃やせばいいのか、燃料供給の方法はどうするのかとか技術的な困難さは簡単に想像がつくので、2004年頃マツダが水素を燃料とするロータリーエンジン車を発表したときは驚きました。いくらロータリーエンジンが、粗悪ガソリンやエタノール、ケロシンなんかにも強いとはいうものの水素を燃やすのは難しかろうって。
その後BMWがレシプロエンジンで水素燃料を使ったときはもっとびっくりしましたが。

水素はCO2もNOxも出さないクリーンなエネルギーであるところがすごいのですが、いろいろな方法で作ることができるところがまたすごいです。
農業、バイオマス、太陽光、アルコール、細菌などあらゆるものから作れます。ある意味「枯渇のないエネルギー」であるところがすごい。日本は高い技術があるので、燃料水素産出国・輸出国になるなんていう人もいます。

ただ水素って燃焼させてしまったらタンク一個分なんかあっという間に使い切ってしまうのではないかって思うわけで。
そういう意味で、水素を燃焼させるのではなく、燃料電池として利用するところにFCVのすごさがあるわけです。

早速トヨタのサイトで、FCV「MIRAI」を見たのですが、このかっこ悪さはなんなのだと思いました。
MIRAIっていうネーミングも鉄板だし。未来を「MIKU」と読ませるぐらいの気概が欲しかったところですが、初音ミクとかぶるし。って思ったら初音ミクはトヨタのCMに出てましたね。

mirai2.jpg

未来をオマージュしているのなら、BMW i3やi8のようにかっこよくすればいいのにって思うのですが、700万円するクルマとして「押しと存在感が必要」と思ったのかも知れません。本来ならBMWのように内装は簡素に、カーボンファイバーを多用して軽量化っていうのが筋なんですが、めいっぱい豪華に装備も充実させて2トン近い重厚長大なクルマに仕上げているのがトヨタ流なのでしょう。

燃料の水素の充填が3分で済むっていうのにびっくりしたし、一回の補給で650㎞走れるっていうから、おそらく400㎞ぐらいは大丈夫っぽいです。十分実用的ですね。

パワーは150馬力ぐらいらしいですが、モーターなので35㎏mっていうトルクの方に注目すべきでしょう。車重は1.8トンだそうですが、このトルクがあればこれまた十分実用可能かと。
ただ、車重と長すぎるホイールベースを見ると、実用的ではあってもスポーティではないと思われます。

700万ってことで、国からの補助があっても500万円超らしいので普通に手はでませんが、この先が楽しみってことで。水素ステーションとかのインフラもこれからみたいだし。おそらく発売すれば初期不良のリコールもあるだろうし。
ただちょっと気になるのは、水素に道路財源の「揮発油税」がつくのかどうか。つかないとしたらちょっとした事件だし、つくとしたら、「自前の水素」を使ったら脱税行為になるのか気になります。
電気自動車リーフが、家庭用電力で走るとしたら脱税行為ではないのかって個人的には思っていますから。少なくとも動力契約の電力にしてほしいところ。

燃料電池セルも動力モーターも水素タンクも、おそらくトヨタ内製ではなくて専門メーカー製だと思うので、それらの「ユニット」が量産で安くできるようになれば、液晶大画面テレビのようにユニット集めてを組み合わせるだけで製品が作れるようになるかも知れません。そうなると儲かるのは東芝やパナソニックや日立なのかなって思ってしまいます。

量産されて250万円を切ったらFCVに乗りたいと思います。もちろんMT車で。無理かな(笑)

【今日の言葉】 水素燃料を使いすぎて日本中が湿気だらけ、雨と曇りの日ばかりなんてことにならなければいいのですが

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No title

先日、会社のアクアで初めて長距離走ってみましたが…どうもハイブリッドは違和感あって好きになれませんでした。EVモードで走れる所でアクセル調整すると遅くてフラストレーションが溜まり、キビキビと走ろうとするとカタログ燃費とかけ離れた燃費でフラストレーションが溜まり…車としての面白味を全く感じませんでした(^^;;

これがFCVのように完全にモーターになったらだいぶ走りは良くなるのだろうな~と思うのですが、やはり今の価格からどこまで下がってくれるか、そしてインフラがどれくらいの早さで展開されるかがポイントでしょうね。これからが楽しみな技術だと思います。

しかしながら…ここ最近のトヨタのデザインセンスは一体何なのだろう…そう感じてなりませんね。BMWとかテスラのような格好いい車を作って欲しいものですね。

自前の水素

ご無沙汰してます。
この国が、燃料水素産出国になれると良いな~ とつくづく思う空熊です。

現時点では、化石燃料から水素を取り出す方法が主流のようですが、いずれそのあたりも解決されていくのでしょうね。今から楽しみです。

実は、産業用の太陽光発電所を運用していたりします。
個人営業の小さなものですが、いずれそこから「自前の水素」が出来ないものかと、妄想を膨らませてみたりもしてます。

ただ「自前の水素」が、どぶろくよろしく密造扱いになってしまうと困りますね。(^^;
新しい考え方の税制がやはり必要に思えます。

Re: No title

ひろさん、こんばんは。

トヨタのハイブリッド車は、運転にコツがいるって話を聞いたことがあります。
普通のAT車の場合は、加速の時に深めにアクセルを踏んで、ある程度の速度になったらアクセルをゆるめていって、再度加速したいときは一度アクセルを深く分でキックダウンさせて加速調整って感じで、まさにアクセル(加速)ペダルとしてコントロールできるのですが、最近のCVTはそれがうまくできないらしいです。しかもハイブリッドは「ドライバーが燃費運転を心がけている」ことを前提としているような加速パターンとか聞きます。なのでメリハリがないかったるい加速パターンになるとか。
もう運転が楽しくないであろうことを想像するのが容易というか、何のための自動車なのかって思ってしまいますね。
そういう速度域での乗り心地は、車体が重いのでそれなりに良いらしいですが、クルマをよく知らない人は良いクルマだと思ってしまうかも知れません。最低なのはやはりブレーキらしいです。無理矢理エネルギーを回収しようとするから本来のブレーキの役割がおろそかになるとか。
しかもプリウスに至っては、車体が大きく前後左右の見切りが悪いし、リアの視界はフェラーリ並みに最悪のようです。バックモニターがなかったら車庫入れも難易度高しって感じらしいです。

そんなひどいクルマが日本で一番売れるんだから、日本の市場ってどうなってるんだってプジョーやルノーやフィアットのマーケティング担当は頭を抱えているでしょうね。

トヨタはそんなハイブリッドで団塊の世代の「賢いユーザー」をだましているんですが、今回のFCVは「真打」だと思っています。

水素を作るためにCO2やNOxを出すだろうから真のゼロエミッションではないのですが、燃料は資源を掘り出すのではなくいろいろな方法で作れるところが新しいし、「燃費」という概念がないところがすごいと思います。

結果的にはリーフと同じ電気自動車ではあるのですが、水素というプリミティブなエネルギーを入れておけばどこまでも走れるところがすごい。さらに時代が進めば、バックトゥザフューチャーのデロリアンみたいに、バナナの皮を入れるだけで動くクルマになるかも(^o^)

デザインは、ここまで高価なクルマなら、ピニンファリーナあたりに依頼すべきだったと思いますね。

Re: 自前の水素

空熊さん、ご無沙汰です。

おお、太陽光発電ってエコな仕事なさっているのですね。
太陽光から水素が造れたらいいですね。っていうか、太陽光→発電→水の電気分解→水素発生→ボンベ充填ってプロセスでやればいいのでしょう。

実は私も工学部出ていまして、プロセスをいかに短縮して効率化するかっていう技術が大切って教わりまして、原料から直接製品を作る研究っていうのをしていたわけで。蚕はいきなり糸を吐くよね。だから原料から直接糸を作れないかっていうのが卒業研究だったりします。すなわち、太陽光に当てると直接ボンベに水素がたまっていくシステムができればかなり楽しいです。

現行のガソリン税は、「たくさん走る人は道路をたくさん使っているから税金をたくさんお願いね」っていう趣旨なので、水素にも税金を掛けないと不公平だし、自前は脱税行為とされる可能性が高いです。
っていうか、自宅で充電して走っているリーフはかなりブラックだぞと思うわけで。

そろそろ自動車に関わる税制は抜本的見直しが必要ですね。2000CC以下は、自動車税は7500円、暫定である重量税は廃止、取得税は消費税とかぶるので廃止、そのかわり燃費のいいクルマが有利なようにガソリン税を上げて調整ってことでだめですか。
ああ、空熊さんはたくさん走るからだめですか(笑)

Re: 自前の水素

走行距離は、来週あたりで4万㎞に届きます。
たくさん走っても、Alureの燃費のよさに助けられてます。f(^_^;

しかし、たくさん道路を使った人がたくさん税金を納めるという仕組みは、やはり必要ですね。キチンと公平に取って、それを正しく使ってもらえるなら、納得して払いたいところです。
懐は痛いですが、インフラのメンテナンスはキッチリしてもらわないと、痛いどころじゃ済まない事故に繋がりかねません。(。>д<)

EVの充電が無税なのは、これまでの税制では想定外だったという面はありそうですが、普及を促すインセンティブの意味合いで、あえてそのままということもあるのではないかと思います。
想像が正しければ、水素も当面は優遇策が有るかもしれませんね。


こんばんは。お久しぶりです。FCVのお話が出たので、のこのこ出てまいりました(笑)
実は私この車の開発に仕事で携わってまして。セルとかタンクとか、そういう主要部品はほとんど内製ですよ。いずれにしても今後量産効果でさらにやすくなることを期待したい車ですね。まだまだ一般の方が買えるお値段には至ってませんし…

Re: Re: 自前の水素

空熊さん、こんばんは。

相変わらずたくさん走ってらっしゃるようで、やはりプジョー208の低燃費は助かりますね。
空熊さんの走行距離を伺うたびに、うちはその3割だなあと思っていたのですが、4万㎞だそうで、うちも12000㎞なのでやはり3割のようで妙に安心しています(^o^)

今のところEVやFCVがガソリン税的に無税なのはエコカー減税より大きいかもって思うのですが、ほとんど税金払ってないじゃないかって思うわけで。消費税ぐらいなのでしょうか。

その昔、学生時代ですが、ロータリーエンジンがちょっとした改造とチューニングで、ケロシンというか灯油で回るのを発見したのですが、研究室の先生が「公道を走ると脱税だよ」って言ってましたっけ。

EVも発電に、FCVも水素生成、ステーションでの充填、運搬に環境負荷を掛けているので、トータルで考えるとガソリン車とそれほど大差がないという話も聞きます。日本では簡単にゼロエミッションなんて言いますが、欧州ではなかなか言えないそうですね。

Re: タイトルなし

Lotさん、こんばんは。

おお、FCVの中の人がいらっしゃいましたか。やはり内製と聞いてちょっと驚くと共に安心しました。

FCVでなるべくエネルギーを効率的に使うのなら、BMW i3のように、小型軽量最小限のサイズにすべきと思うのですが、おそらく安全性を考えてあのサイズにしたのではないかと思います。
今後はブラッシュアップと原価低減で、どんどん良くなって価格も下がるって方向になるとうれしいです。
ただガソリン価格が下落気味なので、あまり下がりすぎるとエコカーへの関心も下がってくるかも知れません。
私は当分ガソリン車で行くので大歓迎なのですが、そういう情勢がFCVの進歩に影響するのだろうなとちょっと心配ではあります。
プロフィール

ざがあと

Author:ざがあと
クルマを買い換えてからクルマの話題が多いのですが、本来のアイドル系やテレビ、PCの話題も根強く続けています。
って、本当はアドビイラストレータのイラストを中心にするはずだったのですが、それはそのうちぼちぼち。
プジョーの話題が多いですが、その他の話題も楽しんでいってください。

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